繁盛店に共通する5つの思考法則
ざっくり言うと
- 繁盛店になるために不可欠な繁盛脳思考
- 事実を受け入れ、小さな成功体験を積み重ねる
- 繁盛店を見習い、ビジョンを見据えてモチベーションを高める
コストカット、クーポン施策…繁盛店になるために日夜考え、悩んでいる店長に朗報です!
売上アップに役立つ思考法について、飲食店コンサルタントとして年間100件以上の飲食店のプロデュースとコンサルティングを行っている河野祐治さんのメソッドをまとめました。
「繁盛脳」になるための5つのポイント
繁盛店になるためには、「繁盛脳」の思考を持つことが大切です。
そもそも繁盛脳とは、店を繁盛させるために必要な「物事を冷静にとらえ、前向きに考える」思考のことです。
では、繁盛脳になるためにはどのようなポイントを押さえればいいのでしょうか?
次の5つのポイントを解説していきます。
1.事実を受け入れ、ポジティブに
「景気が悪いから」「政治のせいだ」など、満足な売上が出せないのを他人のせいにするのはやめましょう。
売れない日は売れないと割り切ることも大切。
「ここがダメだ」とネガティブにあれこれ否定するのではなく、「新規のお客様がなかなか来ないなら、常連のお客様へのサービスを改善しよう」など、改善点や魅力を確認するために、まずは冷静に事実を受け入れることが必要なのです。
例えば、雨が降ってきた場合、「雨のせいでお店が暇になる」と考えるのではなく、「雨の日こそ、お客様と普段以上のコミュニケーションを取ろう」「雨の日限定の特別クーポンで集客を図ろう」と考えてみましょう。
ポジティブシンキングは繁盛につながります。
2.小さな成功体験をし続ける
売上アップのためには、改装など大がかりなことを考えがちですが、手間がかかって挫折することも多いです。
地道に小さな成功体験が積み重なるほうが、自信が生まれ、気持ちも前向きになります。
例えば、昨日よりもうまくいったことを営業日誌に書き出したり、スタッフの成長をこまめに褒めたりなど、まずはすぐに実行できることから始めてみましょう。
3.目標売上を客数に置き換える
目標売上の具体的な数字を把握しておくことで、「あとこれくらいか、頑張ろう!」など、行動指針を決めやすくなります。
さらに、年間目標、月商目標を1日当たりのランチ・ディナーの売上にまで落とし込み、その数字を客数に置き換えましょう。
「お客様があと何人足りない」という感覚を身につけることで、より「売上」に対して行動が明確になり、スタッフもモチベーションがアップします。
4.繁盛店を見習う
繁盛店の視察をすることで、思いがけない発見があるはずです。
視察ですぐに売上が上がるわけではありませんが、繁盛店のいろいろなやり方をヒントにし、自分の店に取り入れていきましょう。
繁盛店のオーナーというのは、他のお店をよく見ています。
5.ビジョンを見据える
「こういう店長になりたい」「いつかこういう店にしたい」など具体的な目標を持つことが、それに向かって学んだり努力したりするモチベーションになるはずです。
自分の理想や、尊敬できる経営者の考え方、なりたいお店はどうして繁盛しているのかなどを紙に書き出すと、自然とやる気がわくでしょう。
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繁盛店は全体の1割しかないといわれています。
裏を返せば、9割のお店は繁盛店ではありません。たった1割になるために、「普通の発想」ではなく「1割の繁盛店の発想」、つまり「繁盛脳」で考える癖をつけましょう。
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参考書籍:『3か月で「儲かる飲食店」に変える本』(日本実業出版社刊)