【プロ店長に聞く】“失敗させる”ことで育てる「全員がプロ」の集団 第6回 後編 │ 株式会社ドラゴン・アロー 三浦秀樹店長
教育・管理

【プロ店長に聞く】“失敗させる”ことで育てる「全員がプロ」の集団 第6回 後編 │ 株式会社ドラゴン・アロー 三浦秀樹店長

 

北海道の大玄関・JR札幌駅近くに、2016年7月にオープンした「海のもの 山のもの 北ぐにの。」。

「食を通じた企業の集合体」としてホールディング化を目指す、株式会社ドラゴン・アローグループの7店舗目となる新店です。

 

ドラゴン・アローでは「お客様の声をいかした業態開発」を行うとともに、「スタッフ全員が誇りを持って働くプロ集団であること」を理念に掲げています。

 

社員・アルバイト、ホール・キッチンに関わらず、全員がプロ集団となるための教育とは?「プロ店長に聞く」第6回後編では、前編に引き続き「海のもの 山のもの 北ぐにの。」の三浦秀樹店長にお話を伺います。

 

>【プロ店長に聞く】業態開発のなかで”効率”よりも重視したいもの 第6回 前編 │ 株式会社ドラゴン・アロー 三浦秀樹店長を読む

 

根底に流れるテーマは「人を作る」

 

三浦秀樹店長

三浦秀樹店長

 

-「プロ集団」というのが会社のポリシーにあるのですね。

 

はい。お客様に喜んでいただきたい、という思いが根幹にあります。そう言ってしまうといかにもありがちですけれど、それをキレイゴトではなく心の底から思っているのが、うちの社長のすごいところだと思います。

 

-熱い情熱を持たれた社長さんですよね。

 

僕らの目標です。「人を作る」が会社のテーマでもあるんです。全スタッフがプロとして誇りを持って働けるようにと、真剣に考え、取り組んでくれています。働きやすい環境、楽しく働ける環境があれば、それはお客様にも「居心地のよさ」として伝わるはずだ、と。

 

店内の装飾品

 

-「人を作る」ということは、とくに新人教育にもいえることですよね。

 

はい。当店の場合は「里親制度」というのを行っています。新人が入ると先輩スタッフのなかから「里親」を決めて、一人前に仕事ができるように面倒を見るんです。

同時に、先輩間のコミュニケーションも密にして、その子がどんなモチベーションで入ってきて、どんな思いで仕事に取り組んでいるのか、何を褒められるのが一番うれしいか、悩んでいることはないかなどを、注意深く読み取り共有しています。

 

-最近では、SNSを活用してスタッフ間でコミュニケーションをとっているお店も多いようですが、三浦店長の考えをお聞かせいただけますか。

 

SNSを通したコミュニケーションは一切行っていません。相手の表情を見ないと、気持ちは汲み取れないでしょう?直接顔を見て話すことが何より大事だと思っています。

 

失敗を通じて気づくこと、得るものの大きさ

 

-三浦さんは若くして店舗を任される立場になられたんですよね。

 

21歳で入社し、23歳で店舗責任者になりました。「まずはやってみなさい」ということで。

当時の僕は体育会系だったのですが、人と話すのが苦手でした……。

 

店内の様子

 

-ご苦労されたのでしょうか。

 

そうですね、スタッフの気持ちを考えられていなかったと思います。

事実、当時4人いたスタッフのうち、2人が突然辞めてしまったこともありました。

その時は僕自身、ものすごくつらかったです。

 

しかし、社長も上司も、決して僕を責めたりせず「どうしてうまくいかなかったんだろうね」「どうすればよかったんだろうね」と声をかけ、じっくり考える時間を与えてくれたんです

この時間のおかげで、人と話す時の心構えを一から学び直すことができました。

社会に出たらどうすべきか」を教えてもらえたと思いますね。

 

-ドラゴン・アローにはどんな指針があって、皆さん日々取り組まれているのですか。

 

「悪口を言わない」「言い訳をしない」「感謝する」「謙虚である」「素直である」という弊社の五原則なんですが、失敗を通じて、その大切さが身をもって実感できたように思います。

 

北ぐにの「北の人々は、恵みと実りと共に」のコピーが印象的な看板

 

-失敗からの学びをとても大切にしているんですね。

 

たくさん失敗をさせてくれる、というのがうちの会社の素晴らしいところですよ。「無理かな」と思う仕事も任せてくれ、失敗しても決して「だからダメなんだよ」とは言わずに、一緒になって解決法を探してくれるんです。

その間、店が赤字になっていても、僕らがとことん失敗と向き合うことのほうを優先してくれました。

 

-失敗をしてきた経験は、今、店長として役に立っていますか?

 

はい。もちろんです。

 

-もし仮に、やる気のない新人が入ってきたらどう対応しますか?

 

やる気のない人間に「やれ」と言っても無意味なんです。「楽しい」と感じさせて、その子がどうやったら楽しく働けるかを考えないと。

「楽しい」と思ってくれれば、やる気はどんどん湧いてきます。そしてスタッフの「楽しい」を見つけるのが僕らの仕事ですからね。

 

-なるほど、共感します……(笑)。ところで、メニュー作りにもこだわりがあるとか。

 

カムイチェプ(スモークサーモンの盛り合わせ)500円(税別)

カムイチェプ(スモークサーモンの盛り合わせ)500円(税別)

 

一つひとつのメニューにすべて意味を持たせたいなと思って。

例えば刺身に添えているワサビは、板長が登別市まで行って生産者と直接話し合い、ようやく取引できたもの。醤油も、全国ブランドではなく、北海道開拓の歴史とともに歩んできた地元企業・福山醸造製のトモエ醤油を使っています。

 

-ワサビや醤油にまで!

 

はい。そういったご説明も、ホールスタッフがサーブ時にすることで、お客様との会話のきっかけになっています。ただ持って行くだけなら、プロではなくても、誰にでもできますから。

 

-今後、三浦店長はどのようなお店作りを目指していますか。

 

「ただいま」「お帰りなさい」と言える店にしたいですね。それから……。笑われるかもしれませんが、この店をディズニーランドみたいにしたいと思ってるんです。楽しく気持ちよく過ごせて、また来たいって思ってもらえる空間に。

そのためにも、スタッフがプロフェッショナルであると同時に、お客様を心から楽しませられるエンターテイナーであれたらと思っています。

 

店内壁面に並んだ密閉瓶に入った食材

 

-お客様のために、そしてスタッフのために。とことん熱いパッションと真心で向き合う三浦店長。

 

スタッフのみなさんもとても明るく、温かい雰囲気の中、終始聞き手にもいっぱいの元気をいただきました。どうもありがとうございました。

 

 (2016.12.14)

※値段は取材時点のものです

 

写真:海のもの 山のもの 北ぐにの。様にて撮影

 

海のもの 山のもの 北ぐにの。

所在地:北海道札幌市中央区北3条西2丁目1-27 カミヤマビル地下1階
電話番号: 011-213-1330
営業時間:17:00~23:45
(料理L.O. 23:00、ドリンクL.O. 23:15)
定休日: なし(※年末年始の営業は要問合せ)

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