接客の言葉遣い。好印象を与え、リピーターを獲得するコツとは?
ざっくり言うと
- 第一印象がやっぱり大事!
- お客様の食事のペースを考えてメニューの提供と片付けを
- 感謝の言葉「ありがとうございました」のバリエーションを増やそう
リピーターを増やす方法はいくつかありますが、今回は接客のポイントから考えてみましょう。
リピーターを増やすにはスタッフの接客力を上げることが大切です。
そのためには「ホスピタリティ」が肝心。
次の3つのシーンで、お客様に伝えるべきホスピタリティあふれる言葉について、交渉・コミュニケーションの講師として一部上場企業や大学等にも登壇している藤田尚弓さんにお聞きしました。
①来店時のあいさつの仕方、オーダーをとるときの注意点
入店の際にスタッフがすぐに気づいて「いらっしゃいませ」と声をかける。
そんな些細なことがお店の第一印象を形成するきっかけになります。
印象には思っている以上の影響力があります。
たとえば、食べ終わったら早めに食器を下げるという行動ひとつとっても、
第一印象が良かった場合=テキパキしたサービスと感じる
第一印象が悪かった場合=早く帰れと言われているように感じる
……と真逆になることもあります。
第一印象が悪いと、その後の認知にゆがみが生じ、解釈が変わってしまうこともあります。来店時の対応は接客の重要なポイントとなるでしょう。
また、メニューを見ているお客様の様子や会話に気を配るようにしてください。
なにか尋ねたそうな様子があったら、テーブルに行って説明するチャンスです。
このとき「これはトマトベースの味付けです。僕も好きでよく食べています」といった共感系の言葉をつかうとよいでしょう。
②メニュー提供の仕方、片付けのときの注意点
メニューを提供するときは、お客様の食事のペースを考える、テーブルのスペースを考えるなど、気配りのポイントがいくつかありますが、食事の提供ペースの判断は勝手にしないことが大切です。
ゆっくり提供する、厨房に急いでもらうといった判断をする前に、「提供のスピードは速すぎませんか?ご注文いただいた○○、お出ししてよいでしょうか」など、お客様に確認しましょう。
また、片付けに関してですが、食器がジャマで下げてほしいと思う人もいれば、「帰れと急かされている気がする」「まだ食べているのに」と感じる人もいます。
「お下げしてよろしいでしょうか」と聞かれると、お客様は断りにくいもの。
様子を見てから声をかけるようにしましょう。
③お見送りの注意点
頭を下げ続けるのは確かに最上級の送り方に見えますが、マニュアルどおりの対応では相手の心には響きません。
感謝の言葉「ありがとうございました」のバリエーションを増やし、帰り際に伝えてみてください。
たとえば、「久々に顔を出してもらえて嬉しかったです」「こんな大事な日にうちのお店を選んでもらえて感激です」など、感謝の言葉を入れ込んだ言葉をストックしておくとよいでしょう。
シチュエーションに合わせたホスピタリティは、ちょっとした言葉で伝えることができます。
ぜひ実践してみてくださいね。
写真:thinkstock
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