【プロ店長に聞く】業態開発のなかで"効率”よりも重視したいもの 第6回 前編 │ 株式会社ドラゴン・アロー 三浦秀樹店長
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【プロ店長に聞く】業態開発のなかで”効率”よりも重視したいもの 第6回 前編 │ 株式会社ドラゴン・アロー 三浦秀樹店長

 

北海道札幌市。北の大都市の中心部、JR札幌駅から徒歩5分ほどのビルに、2016年7月、「北国素材料理」をテーマにした「海のもの 山のもの 北ぐにの。」がオープンしました。

 

「食を通じた企業の集合体」としてホールディング化を目指し、札幌市内の居酒屋経営にあたる、株式会社ドラゴン・アロー7店舗目となる新店です。

 

ドラゴン・アローの特徴は、7店舗すべてを異なる業態で展開していること─。「海のもの 山のもの 北ぐにの。」の三浦秀樹店長に「そのココロ」についてうかがいました。

 

全7店舗が異なる業態での居酒屋展開

 

「観光客のニーズも地元客のニーズも満たすことを目指す」と語る三浦秀樹店長

「観光客のニーズも地元客のニーズも満たすことを目指す」と語る三浦秀樹店長

 

-コンセプトは「北海道の素材料理」だそうですね。

 

はい。北海道を訪れてくれる海外のお客様も増え続けるなか、地元の方、道外の方、そして海外の方にも、もっと北海道の食材を楽しんでほしいと考えての開店です。

鮭などの新鮮な素材をお客様の目の前でさばいたり、北海道の素材を生かした味付けを取り入れたりしているのが、他店との差別化になっています。

 

鮭などの北海道の素材を取り入れた料理

 

-お店のコンセプトがしっかり根付いているのですね。現在ドラゴン・アローでは7店舗運営されているということですが、1号店を出店するきっかけは何だったのでしょうか。

 

弊社社長・渡部は今41歳。26歳の時に、知人からアメリカンステーキのバーを引き継いだんです。同年代のお客様が多く通ってくださって、4年くらい経ったころにはお客様方も30代に。その時に「肉より魚だ」っていう声が多く上がってきたんですよね。

そこで開業したのが、株式会社ドラゴン・アローとしての1号店「下町ウルフ おさかな店」。2006年のことです。

 

「おいしいお魚が食べたい」というお客様の声を取り入れたわけですね。

 

はい。下町ウルフのウリは季節ごとの魚や漁場直送の魚など、とにかく新鮮な魚ですから。

 

下町ウルフ おさかな店

下町ウルフ おさかな店

 

-ほかの店舗も同様、出店時にお客様の声を取り入れたのですか。

 

そうですね。下町ウルフ出店後、「こんなにおいしい魚なら、おいしいご飯と一緒に楽しみたいなあ」という声をいただくようになり、「お腹いっぱいにご飯が食べられる居酒屋」をコンセプトに、刺身や惣菜を充実させた「飯場狼36店」をオープンしました。

 

さらにお客様の年齢が上がってくると「接待にも使える落ち着いた雰囲気の店がほしい」ということだったので、炉端を備えた「鮮場しゃも次郎」をオープンして、という流れです。

 

お客様からのニーズに応えてきた結果、全店舗ガラリと異なる業態になりました。

 

海のもの 山のもの 北ぐにの。店内

海のもの 山のもの 北ぐにの。店内

 

-全店舗異業態となると、とくに仕入れの面でご苦労されていると思いますが。

 

仕入れや設備など、効率だけを考えたら全店舗同じ業態の方が効率的かもしれません。社長も「セントラルキッチンを設けるような効率的なスタイルを考えた時期もあった」とは言っています。

でも、それではお客様の声にきめ細かな対応をすることは難しいし、働くスタッフだってやりがいを持てないのではないかと思うんです

 

-そう思うのは、どんなこだわりからですか?

 

例えば「下町ウルフ」で働くなら、魚についてとことん勉強する、「飯場狼」なら、いかにご飯をおいしく炊くかを追求する、というように、それぞれに違いがあるから、働くスタッフだって楽しいし、やりがいを持てると思うんです。

 

自由なチャレンジを後押しする会社方針

 

-こちらのお店について、常連客の皆さんの感想はいかがですか?

 

お店の外観

お店の外観

 

まずは「店名長いね」ですかね(笑)。
でも落ち着いたいい店だと言っていただいていますよ。北海道の伝統的な料理を取り入れているので、例えばポテトサラダにしても、「これまで他店では食べたことのなかった味わいに感動した」というお声もいただいたりします。

 

-メニューは三浦店長も力を入れているところですよね。それはうれしい声ですね。

 

そうなんです。先ほどセントラルキッチンの話がでましたが、それをやったらどの店も全部同じ味になってしまいますから。業態によっては望まれる場合もあるかとは思いますが、僕たちはそれぞれのお店の個性を大事にしています。

どの店も同じ味では、農家を訪ねて生産者の皆さんに会うっていうこだわりや楽しみだって、なくなってしまいますからね。

 

-え、実際に農家を訪ねたりもするんですか?

 

しますします。アスパラガスを収穫させてもらったりもしますよ。こういったことを含め、やりたいことはなんでもさせてくれるのが、うちの会社のいいところだと思いますね。コストより、スタッフの希望や情熱、個性を大事にしてくれるんです。

 

北海道の伝統を取り入れた落ち着きある店内

 

-集客面でも各店舗ごとに工夫されているのですか。

 

そうですね。各店舗の施策を会社は尊重してくれています。

 

-クーポンを積極的に活用されている印象がありますが。

 

クーポン誌を発行する出版社の営業さんに、地域・時期・業態・ターゲットに合わせて、一番反響がありそうな内容を聞いて、検討しつつ利用しています。

情報をいかしつつ、「この店だからこそできることは何か」という視点は忘れないようにしていますね。

 

また、当店ではFacebookで、その日に入った特選素材を発信するなどして集客を図っています

 

店内に飾られた鮭の木彫り

 

-「店を愛して通ってくださるお客様の声を大事にしたい」という三浦店長の情熱、そして社員・スタッフがやりがいをもって働ける環境を全力で整える会社方針がヒシヒシと伝わってきました。

 

撮影したお料理をいただいたのですが、「カムイチェプ(アイヌ語で「神の魚」すなわち「サケ」を意味します)」はとても500円とは思えないボリュームとおいしさ!

釧路名物のタレ付きザンギ、サケの脂を隠し味にしたポテトサラダも、初めて出合う「技アリ!」の味わいでした。

 

後編では、「全員がプロ集団」であることを目指すスタッフ教育についてうかがいます。

 

 (2016.12.7)

※値段は取材時点のものです

 

写真:海のもの 山のもの 北ぐにの。様にて撮影

 

海のもの 山のもの 北ぐにの。

所在地:北海道札幌市中央区北3条西2丁目1-27 カミヤマビル地下1階
電話番号: 011-213-1330
営業時間:17:00~23:45
(料理L.O. 23:00、ドリンクL.O. 23:15)
定休日:なし(※年末年始の営業は要問合せ)

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